ZORK栓ってご存知ですか? 天然コルクや合成コルクではなく、食品包装に使われる安全な低密度ポリエチレンという素材でつくられた新しい栓で、繰り返し使用することができます。今回は実際にZORK栓が使用されたワインを開けて、その使い勝手など調べてみました!
【更新情報】
2018年2月7日公開。
2019年6月21日更新。

 

ワインヌ先生
ワインの栓って色々あるけど、2002年にオーストラリアのアデレードでつくられたZORK(ゾーク)キャップって知ってる?
まーくん
知ってます! でも使ったことなくて……
ワインヌ先生
俺も。

ネットのショップを調べたところ、数もかなり少ない。
でも調べていくと、かなり便利だということがわかったぞ!

ZORKキャップは再利用できる

ワインヌ先生
まずはこの動画を見てほしい


ワインヌ先生
ゾーク栓は、切り取りの入った栓下部を巻き取るように剥がし、軽く回しながら上へと引き抜くタイプの栓になる
まーくん
プラスチックタイプの泡ワイン用キャップに似てますね
ワインヌ先生
だな。

違うのは、再利用できるという点。抜栓すると栓の中心部が凹むようになっていて、その状態で瓶口にかぶせ、上から軽く圧をかけると再びしっかり打栓することができるんだな

まーくん
便利……!

違うワインにも使えるんですか?

ワインヌ先生
使えるぞ!
ただ、泡ワイン用とスティルワイン用でキャップの種類が違うようなので、それぞれのワインに合った栓を使うようにしてほしい(※)
※ スパークリング用はSPKでスティルワイン用はSTL。泡用は高く安定して二酸化炭素の保持率があり、スティル用は低く安定した酸素透過率があります。

実際に使ってみて……

ワインヌ先生
実際に使ってみた動画がコレ

まーくん
苦戦してますね
ワインヌ先生
そう。
キャップ下部をめくって巻き取る際、結構な力が必要になる。
お客さんの前で優雅に振る舞わなきゃなんないソムリエは、あらかじめ練習しておいたほうが絶対いいぞ(※)
※ 過去、シニアソムリエ試験にゾーク栓が登場しています。
まーくん
ふむふむ

ゾーク栓採用のイエローテイル モスカート・バブルス


ワインヌ先生
ゾーク栓を採用しているワインは少ないが、スーパーにも置いてあるイエローテイルシリーズの泡が白、赤ともビンゴ
まーくん
おお!
ワインヌ先生
今回は白のほうを飲んでみたが、開けた瞬間、爽やかな青りんごやマスカットが香って、徐々に洋梨の香りに変化していった。
甘口で、ほんのちょっとキノコのニュアンスもある
まーくん
甘口ってことは、デザートワインっぽい感じですか?
ワインヌ先生
そうだな~食事に合わせるというよりは、スイーツなんかに合わせると美味しいぞ。
今回はクリーム濃厚なショートケーキに合わせてみたが、ばっちりだった


まーくん
美味しそう……!
ワインヌ先生
泡ワイン用の栓を買おうと思ってる人は、ZORK栓採用のワイン買ったほうがお得感あると思うぞ。ワインの栓って割りと高いし
まーくん
ですね、ブショネの心配も少ないし(※)、安心して買えるかも
※ 過去、ワイナリー自体が汚染されていたことが原因でスクリューキャップのワインでもブショネが発生したという記録があります。そのため、ZORK栓のワインでもブショネが100%ないとは言い切れませんが、天然コルクに発生する確率からすると、かなり低いことはたしかです。