南オーストラリアのバロッサには原料となるブドウの樹齢に関しての規程があります。フィロキセラの害から免れたこの土地には多くの高齢樹のブドウがあるため、樹齢によって「古木憲章」の称号がつけられているんです。
【更新情報】
2018年2月11日公開。
2018年12月12日更新。

フランスの場合は……

ワインヌ先生
根がかなり地中に伸びてるブドウの樹って、旨さの元となるミネラルなどをよりたくさん吸い上げてくれるって知ってた?
まーくん
知ってます!

だから、高齢になるほど美味しいブドウをつくる(※)んですよね!

※ 収穫量は減っていきます。
ワインヌ先生
そうそう。

フランスの場合は高齢樹のブドウから造られたワインには「Vielle Vignes」の記載があったりするが、これには特に規程がない

まーくん
え、そうなんですか!?
ワインヌ先生
うん。

高齢樹のブドウを使っていても記載してない場合もあるし、記載しているからといって、そのブドウ樹が25歳なのか45歳なのか、はたまた100歳を超えているかはわからない

まーくん
へ~
ワインヌ先生
まあ、大抵は説明書きされてるけどな。
ちなみにロマネ・コンティは平気樹齢45年以上のブドウがつかわれている
まーくん
僕より全然年上だ!

オーストラリアは樹齢に4種類の表記がある

ワインヌ先生
一方、オーストラリアの南オーストラリア州バロッサでは、ィロキセラの害がなかったので170歳台の高齢樹があったりする


まーくん
すごっ!
ワインヌ先生
せっかく高齢樹なんだし、高齢になるほど美味しいんだから、と思った名門ヤルンバ社が2007年に規程し、2009年には州の生産者組合が制定するに至った
まーくん
みんな、規程したほうがいいんじゃ? って思ってたんでしょうね
ワインヌ先生
そうだろうな

バロッサ古木憲章の表記

ワインヌ先生
この高齢樹のブドウが原料ですよっていう表記は4種類ある
まーくん
ふむふむ
ワインヌ先生
樹齢35年から70年未満は「Old Vine」、70年から100年未満は「Suvivor Vine」(生き残った樹)、100歳から125歳未満は「Centurion Vine」(100年以上の樹)、125年以上は「Ancestor Vine」(先祖の樹)と表記されているんだな
35年~ Old Vine 古い樹
70年~ Suvivor Vine 生き残った樹
100年~ Centurion Vine 100年以上の樹
125年~ Ancestor Vine 先祖の樹
まーくん
なんかカッコイイですね
ワインヌ先生
先祖の樹とかときめきが止まらない

手に入る古木憲章つきのワイン

ワインヌ先生
しかし、規程が2009年と最近なので、日本の市場では上の憲章で検索してもなかなか見つからない
まーくん
もったいない……
ワインヌ先生
古木憲章の勉強会に行った方のブログを参考に探してみたところ、シラーズ、グルナッシュ、ムールヴェードルのブレンドワインの「Suvivor Vine」を発見した。7000円くらい
まーくん
おおお!
ワインヌ先生
あと、オーストラリアじゃないが、調べてたら飲んだことある100年以上の高齢樹ブドウ使用のスペインワイン発見。

ガルナッチャなんだが、めちゃくちゃ濃くて飲んだ瞬間にブワッと何かがきちゃったくらいインパクト大。2年前とつい先日に飲んだけど、5000円前後で買えるのはお得

まーくん
100年!!
ワインヌ先生
高齢樹から造られたワインって、若木から造られたものに対して、非常に優しく染み渡るような壮大さがある。よく、「ワインは歴史を飲むべし」なんて言うけど、製造法やワイナリーの歴史以外に、ブドウ樹が生き抜いてきた歴史に想いをはせる飲み方もありかな、なんて思ったり
まーくん
ロマンですね

<参考>
【バロッサ古木憲章】~高い樹齢のブドウとワイン in オーストラリア~;The Barossa Old Vine Charter│東京ワインライフ