日本の招き猫にヒントを得たフランスのクレマン【クレマン・タルザス・ブリュット・キュヴェ・マネキネコ】。フランスだけでなく、その愛くるしいラベルのために日本でも大人気ですが、お正月時期には限定で、ラベルに描かれた招き猫がゴールドの特別仕様【ゴールドラベル】が販売されています。
【更新情報】
2019年1月6日投稿
2020年12月31日更新
ワインヌ先生
2020年も今日で終わりか……!
まーくん
大変な1年でしたね。
ワインヌ先生
ほんとおうち時間が増えた1年だったな。というわけで自宅でも楽しめるワインをどんどん紹介しているわけだが、今回は以前に紹介した正月にぴったりなワインを再掲載するぞ

【再掲載】クレマン・タルザス・ブリュット・キュヴェ・マネキネコ

以下、2年前のワインヌ先生とまーくんのやりとりです。
まーくん
これは可愛いラベルですねえ、「招き猫」って名前なのにフランスワインなんですか?
ワインヌ先生
そうそう。アルザスのクレマン(※)で、ピノ・ブラン60%とピノ・オーセロワ40%でつくられてる
※ フランスの瓶内二次発酵でつくられる高級スパークリングワイン。「クレマン・ド・~」の~の部分に地名が入る。アルザスの場合は「CREMANT DALSACE」でクレマン・タルザスと読みます。
まーくん
え、オーセロワってマルベック(※)ですか!?
※ 他にもコットという別名を持つ黒ブドウ品種であるマルベック。濃く重い赤ワインを生み出します。
ワインヌ先生
いや、それとは別で、オーセロワ・ピノ・ブラン、アルザス・クレヴネルという別名がある、アルザスで栽培されている白ブドウだな
まーくん
へ~ピノってついてるから、やっぱピノ・ブランに似てるんですか?
ワインヌ先生
 似てるな同じ白ブドウのシャルドネに比べてもっと雑味が多く、味わいもさっぱり。スペイン泡に多いマカベオ、チャレッロ、パレリャーダの中では個人的にチャレッロの酸味に甲州の雑味を付け加えた感じ
まーくん
ふむふむ

味わいは?

ワインヌ先生
普段は黒猫ラベルで売られてるマネキネコだが、ゴールドラベルが風水的に良さげなのでゲット。ちなみに中身は同じ。値段は見せによってまちまちだが、そんなに変わらない
まーくん
お正月にぴったりですねえ
ワインヌ先生
ではブドウ樹や醸造法について解説樹齢40年維以上のブドウ使用で味わいに幅広さがあり、収穫は手づみなのでもやっとした味わいが少なめ。除梗なしで茎がそのまま入ってるので、洗練さよりはまろやかで優しい味になっている。発酵は天然酵母のみでテロワールが現れていて、小型ステンレスタンクで醸造してるので樽香は当然なし、すっきりとした味わいながらもきゅっと引き締まってる。シュル・リー熟成されているので滓のうまみあり、瓶熟成は18カ月なのでバランスが良い(※)
※ 醸造法に関しての感想は、あくまで個人の見解です。
ワインヌ先生
味わいについては……抜栓後、ふんわり香る蜂蜜。口をつけると広がる青りんごはシャープだが優しい。香りの奥にかすかに漂う黄桃。そこに金柑の甘味と苦味があり、ミネラルのやさしいシャープさが心地よい。値段はネット価格3,000円~4,000円だが、妥当か少しお得かなという感じ。そしてビオディナミなので、農薬とか気にする人も安心

おせち料理とペアリング

ワインヌ先生
おせち料理とペアリングしてみたところ……
まーくん
((o(´∀`)o))ワクワク
ワインヌ先生
かなり合ってると思うぞ! ワインはさんざん刺身に合わない、難しいと言われてるが、これは数の子以外ならばっちり。いくらも問題なし(※)

※ すべて無添加の食品に合わせています。
まーくん
おおっすごい!!
ワインヌ先生
数の子も2種類あったんだが、醤油で濃く味付けしたものは大丈夫だった。薄めの味つけのものだと生臭さが際立ってしまった
まーくん
数の子×ワインって超絶難しいって言いますもんね……
ワインヌ先生
そして、エビやかまぼこ、貝柱あたりも最高に合ってた。シュル・リーしてるからかな(※)
※ ワインを滓とともに寝かせる醸造方法。日本の甲州で造られたワインの多くはシュル・リーしているために日本料理と合うと言われることも。
まーくん
日本でのお呼ばれではもちろんのこと、海外や外国人の友達にお呼ばれしたときは超喜ばれそうですね!
ワインヌ先生
『神の雫』(亜樹直著/講談社)に登場したときから飲んでみたかったが、間違いない1本だな。気になった人はぜひぜひ