2018年1月1日に放送された「芸能人格付けチェック」(テレ朝)。そこに登場したボルドーの超高級ワイン・シャトーペトリュスに激似の5000円テーブルワインを探してみました。
【更新】
2018年1月6日に追記・修正しています。
高いワインと安いワインを芸能人に飲ませて、どっちが高いか当てさせるってやつ、見た?
見ました見ました!
ペトリュス(※0)VS5000円テーブルワイン
※0 シャトー・ペトリュス。ボルドーではル・パンと並び超高級ワインとされています。いわゆるボルドー右岸のポムロール地区のワインで、お値段は50万円以上。高いです。
オレもないなあ。
だってさ、5,000円のワインってテーブルワインじゃねえよ、充分高いワインじゃん。
庶民にとって高いんじゃなく、5000円ならそこそこのワインはたくさんあるぞ。
だから、例えば2,000円台のモン・ペラ(※1)が出てきて、同じセパージュのお高いワイン出されても多分わからん
※1 シャトー・モン・ペラ・ルージュ。ボルドーのアントル・ドゥ・メール地区という白ワインの名産地で造られている重い赤ワイン。ワイン漫画『神の雫』1巻で主人公がワインにはまったきっかけに。ロックバンド・クィーンを感じるワインと評していました。
まあな。
よくさ、美味しいから価値も高いと思ってる人がいるけど、そうじゃない。
もちろん高いワインは美味しいことが多いが、価格が高いってのは「手が込んでて質が高い」「欲しい人が多く、生産量も低くて希少」ってことで、「高い=美味しい」ではない。ただし、高いワインほど多くのニュアンスを含んでるし、感動することも多い。
あと、ワインは保管状態と温度が命なんで、14℃で飲んだら美味しいワインを8℃で飲んだら不味い(※2)
※2 赤ワインは16℃前後、白ワインは6℃から8℃が美味しいなんて言われていますが、すべてに当てはまりません。まろやかなワインは温度が高いほうが美味しく、甘いワインは低温のほうがすっきり飲めたりも。そのワインが美味しい温度というものがあります。また、ボルドーワインの場合は、飲む前にデキャンタージュと言って空気に晒さないと不味いものが結構あったりも。それをしないといくら高いワインでも、不味くてお金をドブに捨てることになりかねません。
ですねえ。
1,000円切るワイン出したら、さすがにわかります?
それはさすがに……え、わかんなかったらどうしよう……
YOSHIKIさんはすごい人とワイン造ってる
ちなみに、
YOSHIKIさんはカリフォルニアのナパ(※3)でワインつくってる。
YbyYOSHIKIっていう銘柄で、カベルネ・ソーヴィニヨン100%とシャルドネ100%のワインな
※3 カリフォルニア州の高級ワイン産地。いいワインがたくさんつくられています。
え、YOSHIKIと組んでワイン造ってるロブ・モンダヴィJr.って人の名前、どこかで見たような……
※4 カリフォルニアで一番有名な高級ワイン。ワイナリーの設立はロブの祖父であるロバート・モンダヴィと父であるマイケル・モンダヴィ。値段的にはもっと高いものはいくらでもありますが、超メジャーワインと言えばオーパス・ワンです。
音楽でも一流だけど、ワイン造りでも一流を目指してる人なんで、テイスティング能力もすごいんだろうな
は~なるほど。
じゃあ、ワイン界ではメジャー中のメジャーであるペトリュスは飲んだことあったんじゃ?
だと思う。
とは言え、飲んだことあるワインをちゃんと記憶していて、「これは違う」って認識するのは難しいことなんで、どっちにせよ素晴らしいテイスティング能力だと思うぞ
ペトリュス似・5000円のテーブルワイン探してみた
というわけで、公開されなかった5,000円のワインを探してみたぞ
前置きとして、最近のペトリュスは
メルロー100%。発酵槽はセメントタンク。熟成の新樽率は5割から10割でローストはライト、ノンフィルタレーション(※5)。
土壌については、鉄を含む粘土質でペトリュスは表土がスメクタイトと呼ばれる黒粘土。水分過剰になりにくい(※6)。
風味と味わいは、トーストや黒系果実のジャムに加え、ローストしたコーヒー、甘みを整える絹のようなタンニンが特徴的
※5 ノンフィルターレーションとはワインをフィルターにかけていないという意味。旨味たっぷりです。行うと澄んだワインになりますが、味わいが劣ってしまったりも。ローストは樽の内側を焼くこと。焼くことで苦味が生まれ、コーヒーなどの香ばしいニュアンスが生まれます。
※6 粘土質の土壌は水分を蓄えますが、スメクタイトは膨張して根を圧迫し水分の過剰摂取を防ぐために、ぎゅっと濃縮した濃い味わいのブドウが出来上がります。
さて、このヒントから、まずは近隣のシャトーを当たってみたところシャトー・ブルヌフ・ヴェイロンが味わい的には近いかなと
ヴィンテージによるけど、値段も5,000円前後。
ただし、ペトリュスよりも早くから飲めて(※7)、95年のものは既に飲み頃を過ぎてる。
※7 ペトリュスは、良い年のものは40年前のものが現在飲み頃です。通常は20年。ブルヌフの場合は5年から15年で飲めます。
最初は隣の
ガザンとか思ったんだが、ちょーっと味わいが違うような気がしたんだな。
ペトリュスの畑の一部はもともとガザンだし。 でも、
ガザンはもっとハーブっぽい青みがかった風味が特徴的だし、値段も高い。
そして、同じくお隣エリアのシャトー・ラ・フルール・ペトリュス。
これも値段が高いし、筋肉質で力強く男性的なペトリュスとは対照的で果実味豊かで滑らか、超女性的なので別物
「ペトリュス 似てる」でgoogle検索した
値段も6800円だから、近いかなと。
まあでも、個人的にはさっき出したブルヌフじゃないかな~(※8)と思ってる
※8 ただし、ヴィンテージによってフルボディだったりミディアムボディだったりするため、重い年のものが近いかな? という予想です。
なんか、西麻布のLes desのソムリエさんが選んだとか
そうそう、だからその人に聞けばわかるかもしれんが、契約で誰にも言っちゃ駄目とかなってそうだからなあ
ですねえ、とりあえずポムロールで探してみると楽しいかもですな
参考:ろくでなしチャンのブログ