2020年はねずみ年です。というわけで、今回はラベルがキュートなお手軽赤ワインをご紹介したいと思います。

【更新情報】
2018年1月31日公開。
2019年12月18日更新。

 

ワインヌ先生
ワインでインスタ映えできるらしいぞ
まーくん
え、5大シャトー(※)飲み比べてみましたキャハっみたいな?
ワインヌ先生
それは30万円以上かかるから難易度が高いだろうな……
まーくん
じゃあ、DRCコルトン(※)とか買って「ロマネ・コンティつくってる会社のお手軽ワインdeath☆」とか
※DRCが2009年から畑を借りてつくってリリースしています。DRCのものでは一番お手軽ですが10万円以上。
ワインヌ先生
deathは古いな
まーくん
ドンペリP2(※)開けて白ドンと飲み比べするとか……
※ドン・ペリニヨンは3度の飲み頃、プレニチュードを迎えるとされています。その2度目のプレニチュードを瓶詰め16年目にして迎えたものがP2。お値段は1本5万円台。
ワインヌ先生
ごめん、キミの思ってるインスタ映えと今回のは違うんだ
まーくん
冗談ですよ冗談

ネズミラベルのラ・スリシエール

ワインヌ先生
さて、今回紹介するのはAOCじゃなくてIGP(※)のワイン「La souriciére」というもの
※「indication géographique protégée」。EUの規程で地理的表示、すなわち、原料のブドウがどこのものかを保証するもの。テロワールを基軸として規程されているAOCよりは規程がゆるやか。
まーくん
ラベル、モノクロでオシャレなネズミがきゃわわですね!
ワインヌ先生
だろ?
ブドウは減農薬栽培で手積み、8カ月タンク内熟成で5年くらいは瓶内熟成できるという丁寧なつくりだぜ
まーくん
おいくらなんですか?
ワインヌ先生
1400円くらいなんだが、IGPってこともあり安いかなと思う
まーくん
ほほう、味はどうでした?
ワインヌ先生
香りは、開けた瞬間めっちゃブドウの果実味にびっくりした。
色は光を通さないほど濃く、ピノ・ノワール70%とグルナッシュ30%という比率がわかんないほどミディアム具合が絶妙。
プルーンやカシスの濃い黒果実の味に加え、キノコっぽい味も

まーくん
珍しいブレンド(※)ですよね
※ピノ・ノワールは、例えばブルゴーニュではブレンドされず単一品種のみでリリースされる。シャンパーニュだとシャルドネやムニエとブレンドされるが、赤ワインとしてブレンドされることは珍しい。ちなみにこれは、南仏・ラングドック・ルーションのワインです。
ワインヌ先生
だな。
しかもピノ・ノワール主体ならプルーンとかありえない感じだけど、グルナッシュをブレンドしたせいで生み出されたのかもしれんな
まーくん
なるほど、ピノ・ノワールは上品な感じなんですか?
ワインヌ先生
んー少ないグルナッシュのほうがなぜか主張してる感じがするな。飲んだらピノっぽいけど。上品というより、カジュアルさが強いな。大人の女性というよりは、やんちゃな少女
ふむふむ

詳細までかわいい

ワインヌ先生
このワインな、ネズミのオシャレなラベルもかわいいけど、向かって右側にいくと小さな鳥もいるんだな
まーくん
アングリーバード……?

ワインヌ先生
そして、コルクにはゴールドでネズミとトリの絵が印字されてる


まーくん
おお!
めちゃくちゃオシャンティですね 
ワインヌ先生
  そうなんだ……だから女子会とかで出して写真取りまくって「コルクまでかわいい☆」ってできちゃうんだぜ
まーくん
……若い子はやっぱブランド思考なんで、同価格帯ならフレシネ(※)とかの泡ワイン選ぶでしょうし、もうちょいお金出してクリコ(※)とかドゥラモット(※)選ぶんじゃ……
※ フレシネはスペインのトップシェア・スパークリングワインで日本のコンビニでも売っている安価なワイン。真っ黒なボトルのコルドン・ネグロなど。クリコは大人気シャンパンのヴーヴ・クリコ。ネットでは4000円ほど。ドゥラモットは1本7万円とかする超高級シャンパン・サロンの妹メゾン。サロンのために造られたものの、結局リリースの基準に達しなかったブドウがドゥラモットにブレンドされます。

 

ワインヌ先生
ぐっ……
ワインヌ先生
で、でも、ワイン好きな人とか本職を狙ってたら、定番人気ワインよりも絶対コッチのほうが「引き」あるぜ、間違いない
まーくん
ワインで想い人の心を射止めたい人には良い、と
ワインヌ先生
まあ、騙されたと思ってInstagramに載っけてみればいいぜ
まーくん
やってみようかな……