ワインはお酒だということは知っていても、それがどんな種類で原材料は何なのか……などご存知ですか?
【更新情報】
2018年8月16日公開。
2019年3月11日更新。
ワインヌ先生
今回は原点に戻って「ワインって何?」ということについて、まとめてみたぞ
ワインは醸造酒
ワインヌ先生
ワインは原材料であるブドウを酵母によって発酵させることにより生成したアルコールで酒にした醸造酒の一種だ。そして、ブドウに果糖が多く含まれるため、そのままアルコール発酵できるので単発酵酒に分類される
まーくん
醸造酒って他に何があるんですか?
ワインヌ先生
米を発酵させる日本酒(並行複発酵酒・※)、大麦を発酵させるビール(単行複発酵酒・※)などがある
※ 日本酒やビールは、アルコールを生成するために、まずは原料のデンプンを糖に変える必要があります。これを複発酵酒といい、糖化の後に発酵するものを単行複発酵酒(ビール)、糖化とアルコール発酵を同時に行うものを並行複発酵酒(日本酒)といいます。
まーくん
醸造酒以外には?
ワインヌ先生
アルコール度数の高い蒸留酒(焼酎、ブランデー、ウォッカ、ラムなど)、醸造酒や蒸留酒に香料や糖を加えてつくる混成酒(リキュール、梅酒など)があるぞ
まーくん
へ~
ポイント
ワインヌ先生
ワインは醸造酒で単発酵酒。アルコール度数はだいたい5%から22%程度
ワインの種類
ワインヌ先生
ワインの種類は主に4つ
■スティルワイン | 泡立っていないスタンダードなワインのこと。 |
■スパークリングワイン | 泡立ってるワインのこと。含まれている炭酸ガスは、ほとんど醸造過程で発生したもの。シャンパンやカバなど。気圧が低めの微発泡ワインもある。 |
■フォーティファイドワイン | 酒精強化ワインのことで、シェリー酒やマデイラ、マルサラ、ポートワインがこれに該当。ワインやブドウ果汁にアルコール度数の高いブランデーなどを加えて、ワイン自体の度数を通常より高めたもの。 |
■フレーバードワイン | ワインに何かを加えたもの。ワインに果実やスパイスを加えたサングリアや、松脂を加えたギリシャのレッチーナなど。 |
まーくん
意外とフレーバードワインの存在を忘れてました
ワインの疑問
ワインヌ先生
ワインを飲み始めの頃って色んな疑問がわくけど、ちょっと思い出してくれない?
まーくん
まかせてください!
Q1.ワインから香る風味って香料でつけてるの?
ワインヌ先生
フレーバードワインじゃない限り、香料はつけない。
白ワインだったらグレープフルーツやカリン、パッションフルーツなど、赤ワインだったらラズベリーやプラム、ブルーベリーなどの香りはブドウそのものや発酵、熟成過程で生まれた成分が感じさせているものなんだな
白ワインだったらグレープフルーツやカリン、パッションフルーツなど、赤ワインだったらラズベリーやプラム、ブルーベリーなどの香りはブドウそのものや発酵、熟成過程で生まれた成分が感じさせているものなんだな
Q2.ワインのグラスをクルクルするのって格好つけてるの?
ワインヌ先生
そういう人もいるとは思うが、基本的にワインを美味しくするためにクルクルしている。スワリングっていうんだけど、アルコールや亜硫酸を飛ばしたりワインを液体に触れさせたりすることでワインをまろやかにする効果がある
Q3.お店でソムリエにまかせちゃ駄目なの?
ワインヌ先生
むしろソムリエはワインを選んだり温度管理するプロなので、まかせていいぞ。予算が気になる場合は最初に伝えておくとスムーズ
Q4.泡立ってるワインは全部シャンパンじゃないの?
ワインヌ先生
昔、アメリカではカリフォルニアシャンパンなるものが出回ってたけど、近年法律で禁止されて現在はそういう名前のものはなくなってる。これは消費者を惑わさないためと、生産者を守るために取られた措置
ワインヌ先生
シャンパンって、フランスのシャンパーニュ地方で造られた上に、AOCシャンパーニュの規定をクリアした超エリートワインのことなんだな
ワインヌ先生
泡立ってるワインのことは一般的にスパークリングワインと呼ばれていて、各国の原語で呼び名が違う(※)ものの日本ではこの名称で十分に通じるぞ
※ フランスではヴァン・ムスー、スペインではエスプモーソ、イタリアではスプマンテなどなど。
Q4.赤ワインと白ワインの違いって?
ワインヌ先生
難しくいうと、赤ワインは圧搾前に発酵するが、白ワインは圧搾後に発酵しているから
ワインヌ先生
つまり、赤ワインは果皮を一緒に発酵させた後、搾ってそれらを取り除いてるけど、白ワインは果皮を取り除いた後に発酵させるから色味の違いが出る。ちなみに、基本的に黒ブドウから赤ワインが、白ブドウから白ワインが造られるが、黒ブドウからも白ワインは造れる
Q5.ワインの味ってなんで違うの?
ワインヌ先生
気候、土壌、醸造方法、農法、ブドウのコンディションなど、それぞれの条件や造り手が選ぶ方法が違うために同じ種類のブドウや地域でも全然違ったワインができるんだな
まーくん
初心に戻ってみたものの、改めて聞くと「へ~」って思うことがたくさんありました!
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