ワインの名前 | 京都丹波ワイン ピノ・ノワール 樽熟成 2017 |
生産地 | 日本/京都 |
収穫年(ヴィンテージ) | 2017 |
品種 | ピノ・ノワール |
アルコール度数 | 12% |
特徴 | 黒豆の畑があるエリアで栽培。
土壌は褐色森林土。 寒暖の差が激しい。 垣根仕立て。 除草剤なし。草生栽培。自然循環農法。ブドウ搾汁後の革や種は全て有機肥料として土に還元。 全手摘み。 丹波ワインは日本ワイナリーアワードで3つ星。 |
テイスティングコメント | まず、このピノ・ノワールは素晴らしかった!
長らく日本ではピノ・ノワールの栽培は非常に難しいとされてきた。高温多湿な土地で栽培すると、果皮が薄く繊細なピノ・ノワールは収穫までに腐りやすいからだ。 映画「ウスケボーイズ」でも、麻井宇介がピノ・ノワールの苗を大量に注文した教え子にあわてて取り消すよう指示しているシーンがある。 麻井といえばメルローだが、これも長野の土地に最適だとして選んだものではないことは自著『ワインづくりの思想』で語られているが、それでもピノ・ノワールよりはよほどマシだったのだろう。 さて。 現代の日本では、20年前が悪い冗談だったかのように素晴らしいピノ・ノワールが誕生してきている。 これはネットの普及により情報入手が容易くなったことや、技術の進歩によるものだと思う。 中には難しいことを盾にペラッペラの残念なものを3000円ほどで売っているワイナリーもあるが、感心はできない。 今回の京都丹波ワインは、本当に素晴らしかった。 伝統的な味わいを持ちながらも、日本独自の侘び寂びを感じる味わいと風味。 少しイタリアっぽいトマトや乳製品、クランベリー、ミルクキャラメルの風味もあった。 少し苦味があったものの、旨味が抜群に多くてアルコール度は高め。ポテンシャルが非常に高い。 ブルーチーズやハンバーグにぴったり。 2日目も3日目も美味しくいただけた。 低温だと良さがしぼんでしまうので、供出温度は14℃くらいがよいかと。 正直、京都という最もピノ・ノワールが嫌いそうな土地のワインにあまり期待はしていなかったが、これほどまでに素晴らしいものを生み出せるとは恐るべし。 京都でピノ・ノワールがしっかり造れるのだから、と思ってしまうが、ワイナリーが相当に手をかけて生み出したことはメディアの多くで語られている。それで3000円台とはかなり良心的だと思う。 かつて日本でピノ・ノワールを栽培することは負ける博打をうつようなものだったそうだが、今はそんなことない。 マスカット・ベーリーAも素晴らしいが、やっぱりピノ・ノワールへの憧れは比べ物にならないという造り手は多い。 kidoワイナリーや山崎ワインのピノ・ノワールも素晴らしかった。 今後も期待したいと思う。 |
価格 | 3500円くらい |
評価 | ネットで簡単に手に入るうちにぜひ。 |
|